濃くて味がある台中の「南天宮」で全部書ききってしまおうかと思っていたんですが、南天宮だけでも祀られている神様がめっちゃ多い!!文章量めっちゃ多なる!!
そして調べだすと結構それぞれキャラが立っていて面白い(興味深い的な意味で)。

なので、南天宮に行った記録とは別に、道教の神様や南天宮に祀られている方、ご利益などについてまとめてみました。

<書いていること>
・どこの階におられるか
・配置図(調べた結果をもとにお参り順を記載。番号がないところは参拝順序の決まりがないのかな?)
・祀られている方のお名前(他の呼ばれ方)・・・ご利益や守備範囲
・祀られている方について調べた内容(感想とかも)

1階

關聖帝君(関羽)・・・必勝祈願、商売、資産運用

私でも知っているくらい高名な武将なので、そりゃもう武神として信仰されています。
理財(資産運用)にも精通していて信用を大切にしていたそうなので「財神」=商売の神様として……と言いたいところだけど、ザクッというと全知全能的に幅広いご利益があるとして信仰されているみたい。
生前の関羽さんのお人柄からすると、必勝祈願と攻めのお金稼ぎに強そうなのが關聖帝君ってことですかね。

至聖先師(孔子)・・・学問、学業

儒学の祖である孔子様も祀られていました。歴史の授業で「論語」の存在は聞いたことがあるんじゃないでしょうか。
学問の祖、ということで学業の神様として(?この辺私の理解が怪しい)信仰されています。日本にも孔子廟とかあるよね。
孔子様は身長216cmで上半身長め・下半身短め、背中は曲がっていて耳は後ろの方にについていたそう。
そっか長身短足なのか…まぁ昔の服装ですと足の長さなんぞ誰も気にしないんじゃないかと思いましたが、記録があるとは。
孔子様については、食への拘りがかなり強かったというのが論語にも残っています。論語ってそういうのも書いてんのね。

財神爺(文財神)・・・金運アップ、富・成功のための人脈(ご縁)

爺っていうのでお爺さんお一人かと思いきや、財神爺様は「文財神」と「武財神」に分けられるのだとか。
「文財神」は比干という方に代表されていて、店主(店長?オーナー?)や管理職、公務員、会計士、芸術や文学関係の職業など、革新や専門知識を必要とする事務系労働者は、文財神を崇拝するのに適しているとのこと。
お金そのものだけでなく多くの富が流れ込んでくるように、成功に繋げてくれる人脈・ご縁もつないでくれる的なことが南天宮の公式Facebookページに書いてありました。そこまでカバーする気満々の神様ってスゴイ。
なお、「武財神」は何故か4階におられます。つまり1階には「文財神」様しかおられないのに表示は「財神爺」と…。台湾の寺廟参りは難しいなぁ…

精忠岳武穆王(岳飛)・・・ご利益や守備範囲不明

農民出身で将軍となり、徹底抗戦主義であったがために敵対勢力から陥れられ冤罪により殺された岳飛様。
死後に冤罪が晴れて、一躍「救国の英雄」です。でも生きてるうちに冤罪が晴れてほしかったよね…。
ここまでくると、もうご利益というよりも只ただ英雄として尊敬の対象となって祀られている感じですかね。

福德正神(土地公)・・・豊作、土地のご守護

大地を管理する神様で、その地で得られる収穫ということでしょうか、福徳円満、平和、豊作のご利益があるとして信仰されています。
一説によると「台北霞海城隍廟」(迪化街のお廟)にもおられる城隍爺(ドラマ「天巡者」で楊銘威が演じていた神様!こちらも広い意味で土地神様ですね)の部下?であり、土地の死者の戸籍を管理する行政神らしいです。そんで道教の神々における地位としては、より人間に近い存在なのですと。
その土地に縁のある人物が生前の功績に基づいて、玉皇上帝様(道教最高神)やその配下の関聖帝君(このポジションなのか)から「お前土地神な」みたいな形で任命されるらしいんですが、福德正神の場合は公務で過労死した、性格が温厚で実直な官僚だった方が神格化された的な説があるので、仕事に忙殺されている私としてはなかなかの親近感を覚えますね…(;”∀”)

脱線ですが、福德正神について調べているうちに「道教の世界では神々も官僚制度で成り立っている」とか「土地神には昇進や左遷がある」等の記載を見つけてしまい、何とも言えない顔になっています。

2階

月下老人・・・恋愛、結婚

台北の龍山寺やほかの寺廟でも圧倒的に有名な恋愛の神様ですね。
「運命の赤い糸」とか言いますが(最近の若人には通じるんか分からんけど)、この「赤い糸」を使って現世の人々の婚姻を司るのが月下老人です。(ちなみに台北の龍山寺では赤い糸のお守りが売ってますよ。)
白髪で長いヒゲ、顔はポッと赤くて、左手に婚姻届(巻物みたいなやつ)、右手に杖を持っています。

文昌帝君・・・学問、名声獲得、試験合格、成績向上、寿命(寿命??)

学問や功名(名声・地位)、禄籍(天界・冥府の人を記録した帳簿)を司るとのこと。中国で科挙制度があったころは科挙を司っていたらしいです。
学問の神様なだけあって、確かに受験票とか成績表みたいなものが供えられていましたね~。
ってか日本の「成績が上がりますように」式参拝よりも、台湾って「絶対何が何でも具体的に願いを伝えよう」感あるよな????

五文昌帝君

待って???? 「各階に御座します神々一覧」的な垂れ幕には書いてない神が「参拝順序」の張り紙にはおるんやけど???
まぁこのユルさも台湾なんでしょうか。ということで「五文昌帝君」についても調べたんですが、「關聖帝君」と「文昌帝君」、あと5階にいる「孚佑帝君」を含めた5柱を総称して「五文昌帝君」と呼ぶらしいことまでしかたどり着けなかった…!!
他お二方の詳しい情報に辿り着けない…道教奥が深すぎるし尊称多すぎるやろ…( ˘ω˘ ; )

3階

聖母娘娘・・・海上安全、厄除け

検索すると媽祖様がヒットするんだけど、媽祖様って尊号がめちゃくちゃ多いのね…。
航海の神様として有名なほか、自然災害や疫病を含むありとあらゆる災難から安全を守ってくれる偉大な女神とのことなので、肝っ玉母さんのイメージで良いんだろうか…?(でも28歳で亡くなった方がが媽祖様として信仰されているという話です)
この後に出てくる保生大帝との喧嘩(民間伝承)が人間じみていて好き(笑)

關聖帝君

あれ、あなた1階にもいらっしゃらなかった???

註生娘娘・・・子宝祈願(受胎後は別の神様の管轄)

三仙島というところの雲霄、碧霄、瓊霄という3人(三霄娘娘)の女神を丸ッと「註生娘娘」(ヂューシォンニャンニャン)と呼ぶそう。
受胎の神様として信仰されているので、子宝祈願をしたい方はお参りすると良さそうですね。
なお、身ごもった後は別の神様(分娩の女神=臨水夫人、成長の女神=七娘媽)にお参りするとか。各段階に神様がいるのは興味深い。
註生娘娘様は右手に筆、左手を出生簿を持っていて、お顔はふっくら、丸っとした鼻とツンと上がった小さい口、細い目をしているそうです。

4階

觀世音菩薩(観世音菩薩=観音様)

サンスクリット語だと「Avalokiteśvara」(アヴァロキテーシュヴァラ)なので、「自在に観察する者」みたいな感じですかね。
( ゚д゚)…ハッ! だから「観自在菩薩」(般若心経の冒頭部分)なのか!!(今更)
こちらは日本でも有名なので、もう説明不要ですね。

武財神・・・雷除け、疫病退散、災い除け、公平、正義

1階におられる財神爺と何が違うの教えて道教マスター!!と思っていたけど、1階におられるのは「文財神」だけなんだね。
「武財神」としては一般的に「趙公明」さんや「関羽」さんが祀られるそうで、4階の関聖帝君は「武財神」として祀られているということでしょうか。

伏魔大天尊

どなた・・・?と思っていたら、関羽さん=関聖帝君のことなのですと。「三界伏魔大帝神威遠鎮天尊関聖帝君」とも呼ぶらしい。
さすが関聖帝君推し(上手い表現が思いつかないのでごめんよ)の南天宮。名前ごとに印象が違って、これはいかにも強そう。魔とかぶっ飛ばしそう。
他にも「關夫子」「關帝」「關帝爺」「武聖帝君」「武聖人」「武聖君」「山西夫子」「帝君爺」「協天大帝」「關羽」 「關壯繆」「文衡聖帝」「翊漢天尊」「護法爺」「伽藍爺」「三界伏魔大帝」「武安尊王」「恩主公」「關恩主」 「蓋天古佛」「崇護真君」「五天聖帝」「崇富兵君」という呼び方があるようで、地域猫が各所で全然違う呼ばれ方しているのを彷彿とさせるくらい呼び名が多い。それだけ色んなところで愛されてるって事なんだろうなぁ。
4階におられる神様リスト(Googleで画像検索したら出てきた中国語版)では「伏魔大天尊」と「武財神」を分けて書かれていたけど、4階の関聖帝君は「伏魔大天尊」としても「武財神」としても祀られているということなんだねきっと。

保生大帝(呉夲)・・・医学、医療、陸上安全

医学の神様。
1023年に未曾有の流行り病のために多くの死者が出たとき、薬の調達や手当に一日中駆け回りながら疫病退散の祈祷にも力を入れて、何とか流行り病の消滅に繋げた「呉夲」(ウータオ)という方が神格化されたのが保生大帝様。
民間伝承では、「媽祖様にプロポーズして振られたのでカッとなって媽祖様の誕生日に大雨を降らせたら、仕返しに自分の誕生日に媽祖様から強風を吹かれたり、ずっと仲が悪い」とか(※)かなり人間味を感じる神様でもありますね。
※ 尾崎保子「保生大帝:台北大龍【トウ】保安宮の世界」2007年 から一部要約

5階

玉皇大帝・・・ご利益不明の道教最高神

道教最高神!天界を統治する神!つまりGOD of GODsってこと?(The King of Kings みたいに言うな)
横浜の関帝廟で祀られている玉皇大帝にはご神体的なものはありませんが、ここではお会いできるということ?

南斗星君・・・生きること

守備範囲の表現がいきなり重い!!!
南斗六星が神格化されたもので、「生」を司っていて温和な性格の方らしいです。
ルックスについては諸説ありとのこと。(道教は像を置くからルックス重要なんやろな…神道との違いを感じるわ)

北斗星君・・・死ぬこと

こっちも守備範囲の表現が重い!!!南斗星君様より更に重い!!!
なお、北斗七星を神格化したもので、「死」を司り日本でいうところの閻魔様的なお仕事で厳格な性格らしいです。
見目よろしくない老人のルックスとのこと(そんなん言うてええんか?)。

孚佑帝君(純陽子、呂洞賓)・・・試験、文具、鉱業、理美容、医療

理髪や医薬、文具、鉱業の神様らしいので、美容師さんや医薬品業界の方、文具業界、鉱業関係の方は是非お参りを!
なお、現代ではレアな職業ですが淘金(ゆりがね、砂金を採ること)や製墨業も管轄範囲の神様だそうで、結構手広く面倒見てくれそうな方ですね。
2階では「五文昌帝君」のうちの1柱としておられましたけど、ここでは別枠で祀られています。
なお、仙人姿で生まれて(!?)体は虎のよう、頬は龍のよう、目は鳳凰のようで、こめかみに2本の眉(こめかみに!?)、左眉の下にホクロ、足元は亀のような質感…とかなり個性的なルックスと言い伝えられていますが、道術に優れていて親切な方みたいですよ。

玄天上帝・・・北方守護、水周り

北方守護の神様(=四霊の「玄武」、亀と蛇が合わさった霊獣で有名)で、水を司るのが「玄天上帝」。
玉皇大帝様(福德正神の説明でも出てきましたよね)から地上の妖魔退治を命じられて、見事妖魔をやっつけたので「玄天上帝」という称号を得たらしいです。
ん~、今回道教の神様を調べていて、玉皇大帝様って結構無茶振りするイメージになってしまったんだが…(;’∀’)
玄天上帝様はザンバラ髪で、亀(厳密には違うけど)を踏んでるお姿らしいのですが、玄武って…その…踏まれてる亀(厳密には(略))も玄武では??? あれ???

6階

關聖帝君(関羽)

あれ?あなた1階と2階と3階と4階にもいらっしゃらなかった?(そりゃ關聖帝君推しのお宮ですから)
逆に5階だけおられないのが気になるよね。

天官大帝・・・福の神?

仙人のいる世界の中でも一番高いところ(玉清境)に所属していて、人々の罪と福を評定するのだとか。ということは閻魔様的な存在?
でも北斗星君も閻魔様的なお仕事という話では…?いや、道教の世界は官僚制らしいし、まあ部署内に同じ業務やる神が複数いるのもおかしくはないか…。
民間信仰としては、「福の神」的な存在のようです。多くの尊号以外はなかなか私の検索能力では見つけることができませんでした(^^;

五路財神・・・各方角の商売繁盛、富

殷王朝の滅亡後、「趙公明」という方とそのお弟子さんの「蕭昇」「曹寶」「陳九公」「姚少司」と合わせて5名で「五路財神」と呼ばれています。5柱でそれぞれ東・南・西・北・中央の5つの方角を担当して、各方角にいる信仰者に富をもたらすとのこと。
ちなみに管轄は、東(招寶天尊=蕭昇)、西(納珍天尊=曹寶)、南(招財使者=陳九公)、北(利市仙官=姚少司)、中央(趙公明=武財神)とWikipediaに書いてありました。Wikipediaこの辺り充実してんな~。

いや~~~、しっかり調べると結構長くなりましたな。調べてまとめるのに4日かかったぞ(笑)

公式Webサイトには16柱書かれていますが、各階におられる方を数えると(重複除いても)素人目に見て21柱おられるし。(数え間違いだったらごめん)
まあでも神様の数は「1かゼロか」でもない限りそこまでガチガチに気にしなくてもいいでしょう。
これだけ台中の皆さんの心の拠り所になっている、しんどいとき、「これからだ」というとき、「うまくいった」というとき台中の皆さんが参拝するところ、それが南天宮ということで。

みなさんも、南天宮にお参りの際はそれぞれの神様のご利益を確認して、具体的にお願いしましょう!お礼参りもお忘れなく!

今回のブログ、南天宮や各所へのお参りの参考になると嬉しいです。
ほかに気になることなどあったら、お気軽にコメントください。